クラシックは難しい?
一般に、クラシック音楽といえば「高尚」、「難解」、「退屈」というイメージをお持ちの方が多いと思います。これは全くの的外れなというものではないと思います。私も実際そういったイメージを持っていました。が、「食わず嫌い」的な浅い認識であるとも言えます。少しの工夫と考え方次第で、誰でもクラシックを楽しめるようになりますし、実際、クラシックとは楽しいものです。
私は、以前からクラシック音楽を嗜んでみたい思っていました。小説や映画ではときどき知識階級の一般常識としてクラシックの話をする場面が出てきますが、そういう場面になるとチンプンカンプンなのがちょっと嫌でしたし、店の中などでBGMとして流れる音楽について知っていたら、より人生をトクできるような気がしていたのです。でも、ずっときっかけを持てずにいました。
「のだめカンタービレ」を読んだとき、これはいいきっかけになった、と思いました。さっそく作中に出てくる曲のCDをネット通販で購入し、聴き始めました。最初の1か月ほどは「聴いてもよく分からん」という状態でしたが、その後は徐々に慣れて、楽しめるようになってきました。
クラシックを聴けるようになると楽しいです。「のだめカンタービレ」など音楽まんがを読むにしても世界観が広がりますし、何より趣味が増えるのはいいことですよネ。とはいえ、楽しみ方には、次の3つのようなコツがあるように思います。
(1)サイドストーリーを知ること
例えば今どきのJ-POPを聴くとき、私たちは雑誌やテレビによってアーティストの人となりを知ったり、曲の作られた背景、最近アーティストに起きた出来事(ゴシップ的なものを含め)などを読んだりと、さまざまな「サイドストーリー」を得ながら音楽を楽しんでいます。クラシックも同様、作曲家について、演奏家について、はたまた出てきたマンガのシーンについてなどのサイドストーリーを知っていたほうが、音楽を深く楽しめるようになります。
「クラシックが難しい」というイメージを持たれる理由の最大のものは、長い歴史の中で積み重ねられてきた「大量の情報」があることでしょう。これは、例えば「ロード・オブ・ザ・リング」のような大作映画を観るときには舞台設定やキャラクター設定などについてある程度の予備知識が必要、というのと似たようなもので、それほど特殊な話ではありません。問題は、クラシック界の「設定」の多さはロード・オブ・ザ・リングの比ではないことなんですが。
とはいえ、音大生でもなければいきなり全体を「お勉強」する必要はないので、興味を持った音楽、作曲家、演奏家についてから、ちょっとずつ調べていくと楽しいと思います。クラシック音楽業界も意外と狭かったみたいなので、作曲家どうしが知り合いだったり、影響し合ったりして、どんどん繋がっていきます。
(2)時間をとって、じっくりリラックスして聴くこと
クラシックは基本的に18~19世紀に生まれたもので、現在の私たちとはずいぶんライフスタイルも違っていた時代の曲です。電車の中でや作業中のBGMとしてだけ聴いて「ピンと来ません」というのは、非常にもったいない聴き方であると言えましょう。たまには時間をとって、静かなサロン(部屋)でくつろぎながらとか、またはオーケストラの曲であればスピーカーの前にどっかと座って、コンサートホールにいるつもりで、じっくりと聴いてみてください。そうすることで、楽曲とじっくり向かい合え、細かい音にまで気がつき、深く味わえるはずです。
(3)耳を慣らすこと
クラシックの楽器は、普通の人にはあまり耳馴染みのないものが多いと思います。私の場合、はじめはヴァイオリンの高い音に耳が馴染まず、いい音だと感じられるようになるまで、しばらく時間がかかりました。最初はオーケストラの曲でなく、ピアノソナタ(ピアノ単独の演奏)とか、ヴァイオリンソナタ(ヴァイオリンとピアノの2台による演奏)など編成の少ない曲から、徐々にクラシックの楽器の音に耳を慣らしていくのがいいと思います。
私の経験では、最初はピンと来なくても、毎日少しずつ聴いて半月~1か月ぐらいすれば、だんだん気持ちよくなってきます。最初は耳の慣らし運転だと思って、しばらく聴き込んでみてください。
- 2005-01-23 (日)
コメント: 7件
- フルートっ娘 2005-10-15 (土) 22:44
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クラシックって、演奏するのは難しいし、時間もお金も人手も掛かる物だと思うけど、聴くのは誰でも大丈夫な身近なものだと思うんですが。
無理に言葉で理解しようと思ったり、正解を求めると難しいかもね。 - No Name 2005-12-10 (土) 21:50
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「クラシックは退屈で眠くなる」って言う人多いですけどそういう人たちの指してるクラシックは大抵すごく有名な曲ですよね。例えば交響曲でいうとチャイコフスキーの悲愴とか...
でも実際クラシック初心者の人にこういう曲ってものすごく聴きにくかったりします。「傑作=哲学的で難解」だったりしますから。
逆に同じ作曲者でもあまり名前の知られてない曲のほうがわかりやすくて入り込みやすいと思います。
個人的お勧めは派手好きの人にはドヴォルザークの序曲「謝肉祭」静かなのが好きな人にはボロディンの交響詩「中央アジアの草原にて」なんてのは聴きやすくていいんじゃないかな。
クラシックの中で聴きやすい曲って通俗的とか言われて評価されないことが結構多いです。(上に出した曲はそれなりに評価されてますが)が、まずはそういう曲からクラシックに入ってみるのって大事なんじゃないかと思います。
- おーの 2006-01-23 (月) 18:58
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そうか。
クラシックを聴き慣れていない人にとって、なじみにくいんですね。(その感覚はなかった)
私はライトクラシックと呼ばれる分野、例えば、ルロイ・アンダーソンだとか、そういった分野の人の曲や映画音楽を書いている人のオーケストラ曲、例えば、ジョン・ウィリアムス(同姓同名のギタリストがいます)やエルマー・バーンスタイン(ウエストサイドストーリーを書いた指揮もするのはレナード・バーンスタイン)なんかの曲から入るといいかもしれないと思いますよ。
とにかく、いきなり長い曲を聴いてしまわないこと。曲に慣れないときはできれば短い曲から徐々に慣らしましょう。そうですね。
あと、馴染みやすいのは、ムソルグスキーの「禿山の一夜」やリムスキー・コルサコフの「シエラザード」なんていかがですか?チャイコフスキーのバレエ音楽や「1814年(ナポレオンをロシアから追い払った記念の曲。実際の大砲の音が入ったりする>ハデ!)」、ビゼーの「カルメン」や「アルルの女」の組曲などかな。
できれば、CDについているライナーノートなんて読みながら聴くと曲に対する理解が深まったりするんですよ。
そういう面じゃ、レコードジャケットって、大きくて読みやすかったなあ。
- 小林 2006-01-25 (水) 19:19
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おーのさん、こんにちは。
私にとっては「耳が慣れてない」というのが最初のハードルでした。「曲に慣れないときはできれば短い曲から徐々に」というのは、まさにそうだと思いますね。クラシックとパソコンの共通点について、最近考えています。パソコン初心者に上級者が「あ、メールにだけ使えればいいの。じゃあCPUはペン4で十分だね。HDDは50GBぐらいのがコストパフォーマンスがいいからそれくらいで。あ、ワイヤレスLANもあった方がいいよ」とか畳み掛けても、メールだけしたいレベルの人に分かるわけないだろ! みたいな場面をよく見てきました(笑)。その世界の深さと、伝えることの難しさ、みたいな課題になるのかもしれません。
- No Name 2006-04-02 (日) 13:26
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曲に対する解釈とか評価ってどうやれば
自分なりにできるようになるのでしょうか?
たとえばこれはああだ、こおだ、という
千秋のように。
そういう風になれればかっこいいかなあと、
おもったりしません? - ももんが 2007-11-01 (木) 22:39
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同じ曲を違う演奏家、違う指揮者、違うオーケストラなどで聴き比べると、だんだん自分の好みが判ってくるかもしれないですね。
さらに、楽譜が読めるなら、その曲の楽譜(や、スコア)を購入してそれを見ながら聴いてみるのもおすすめです。
さらにさらに、たとえばヴァイオリンだけとかひとつ楽器を決めて、ずっとその楽器だけを追いながら聴いてみるとか。
楽器を実際に習ってみるのも良いかもしれないですね。
こう考えていくと、クラシックって、奥深くたのしんでいけるものなんですよね。
- 小曲 2008-01-20 (日) 15:34
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私は、子供の頃に少しだけピアノを習ったことがあるので、クラシックだからと言って「馴染みのないもの」とは思っていませんが、「交響曲第ナン番・・・」とか、長い曲になると、やはり身構えてしまいますね。
クラシックでもテレビCMとかドラマ、アニメのBGMによくかかっていますよ。それと気がつかないだけで。
ディズニーの映画なんかクラシック曲がふんだんに使われています。
「トムとジェリー」でもトムがネコたちのオーケストラの指揮者をしていて、そこへジェリーが邪魔に入り、トムは指揮をしながら、ジェリーを追いかけまわす、という話があります。トムが指揮をしているのは、ヨハン・シュトラウスⅡの喜歌劇「こうもり」序曲。ジェリーをつかまえようとする動きと音楽とがピッタリ合っていて面白いです。クラシックの聴きはじめは、作曲者とかにこだわらず、どこかで聴いたことのある有名曲のオイシイところを浅く広く聴いてみてはどうでしょう。
NHKの「名曲アルバム」のベストアルバムなどは、1曲が5~6分だし、有名なもの、昔学校で聴いたようなものばかりでおすすめです。
そこから全曲ものを聴いてみたり、作曲者を選んでみるなど発展させてはいかがでしょう。