新進おもしろ評論家の入門書「クラシックBOOK」飯尾洋一著/CDつき
文庫本のオビは二ノ宮知子先生のイラスト。シングルCDがおまけについていて、収録曲は「のだめ」のアドバイザーやドラマ版音楽監修としておなじみ茂木大輔さんによるセレクションと、のだめファン的にはべらぼうに豪華なのに、お値段控えめ730円(税込)と、素晴らしい本が出ていました。
著者の飯尾洋一さんは、音楽雑誌の編集などを長く経験されてきた音楽評論家で、CLASSICAというサイトも運営してらっしゃるそうです。
三笠書房
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中身は、クラシックの作曲家40人の紹介がメイン。ちょっとしたおもしろエピソードや代表曲の紹介、というとよくある本みたいに思われますが、そこいらのクラシック入門書に輪をかけて柔らかいし、面白いし、分かりやすい。バッハやモーツァルト、ベートーヴェンなど、この手の評伝はもう何本も読んだような有名人についても、ちょっと新しい切り口からの魅力を見せてくれます。まだ1/3ほどしか読んでいませんが、続きもとても楽しみです。
例えば「J.S.バッハの代表曲といえば『トッカータとフーガ』がいちばん有名」とか書いてあるんですが、私のように“正しすぎる"バッハを食わず嫌いしている者にとっては、タイトルは聞いたことあるけどどんな曲かは知らなくてポカーンです。でも、その後ろに「嘉門達夫が『鼻から牛乳』と詞をつけて歌っている」と書いてあって、あー、あれか! とちゃんと理解できます。
全体的にこういう調子なので、とても楽しいし、クラシック知識の少ない人でもストレスが溜まりません。よく分からないし説明するのが難しいらしいバッハの「対位法」についても、素人があーなるほどねと何となく分かった気になれる100文字ぐらいの解説がされていて、とてもイイです。こういうつまんだ解説を書くのって、意外と難しいんですよね。
そして、こういった解説は脚注扱いになっているので、分かっている人は解説にいちいち煩わされることなく本文が読める、というのもイイ。
CDの方ですが、シングルCDサイズで8曲を収録。「愛」をテーマにしたセレクションということで、エルガー「愛のあいさつ」、ベルリオーズ「幻想交響曲」第2楽章の冒頭、ショパン「別れの曲」などが収録されていています。
- 2007-01-31 (水)
