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作曲家

ブラームス

ヨハネス・ブラームス(1833~1897)

J.S.バッハ、ベートーベンと並び、ドイツ音楽界の「3大B」と呼ばれる作曲家。7歳からピアノ、10歳からは作曲も学び、家計を支えるために居酒屋などでの演奏活動を行っていた。

1853年のハンガリーへの演奏旅行中に、シューマンと知り合う。シューマンは「新しい道」という論評を発表してブラームスを称え、世に出るきっかけを作った。シューマンは1856年に死亡するが、その妻クララとは、生涯に渡っての親交を続けることとなる。

ブラームスにコッセルやヨーゼフがいたように、歴史に名を残す音楽家には才能だけじゃなく、人との大事な出会いがあるものさ
(「のだめカンタービレ」9巻 佐久間の台詞より)

コッセルは、ブラームスが7歳でピアノを学び始めたときの、最初の先生。10歳のときに初めて公の場でピアノを弾いたブラームスは、アメリカへの演奏旅行を持ちかけられるほどの評価を得るが、コッセルはこれに反対し、旅行は行なわれなかった。

ブラームスの大きな才能を守りきれないと感じたコッセルは、自分の先生であったマルクスゼンに彼を託した。これによって、ブラームスはさらに才能を伸ばすことになる。

その後、20歳のブラームスは演奏旅行中にヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムと出会う。ヨーゼフは彼をシューマンに紹介し、そしてシューマンは、ブラームスを世に出すきっかけを作った。ヨーゼフはそのほかにも同世代の音楽家を紹介したり、ブラームスの曲の編曲を行ったらしい。

交響曲第1番 ハ短調 op.68




交響曲第1番 ハ短調 op.68

22歳のとき、シューマンの「マンフレッド」序曲を聴いたブラームスは、自分の交響曲を作曲したいと思い立ちます。完璧主義で、そしてベートーヴェンを深く尊敬していたブラームスは、交響曲を作るのであればベートーヴェンを超えるものでなければいけないと考え、推敲に推敲を重ねて、なんと20年もかけて、交響曲第1番を書き上げました。

当時、指揮者のハンス・フォン・ビューローはこの曲の高い完成度を「ベートーヴェンの交響曲第10番」と呼びました。

「マンフレッド」序曲とブラームスの交響曲第1番といえば、R☆Sオーケストラのデビュー公演の曲目と重なります。きっと、このエピソードに倣っての選曲だったのでしょう。

ブラームス:交響曲第1番
ミュンシュ(シャルル) パリ管弦楽団 ブラームス
東芝EMI (2001/09/27)
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おすすめ度の平均: 4.86
4 異形の熱演
5 時代を超えた名盤
5 ミュンシュさんありがとう。
Amazonで最も売れているブラームス 交響曲第1番が、このCD。一般にドイツ人作曲家の曲はドイツの指揮者&オケで聴く、というように同じ国の人による演奏が有難がられるものですが、これはフランスの指揮者とオケです。ユーザーレビューによれば、情熱的でドイツっぽい演奏だとか。


ブラームス:交響曲第1番
小澤征爾 ボストン交響楽団 ブラームス
ユニバーサルクラシック (2003/08/21)
売り上げランキング: 106,882

私が持っているのは、この小沢征爾&ボストン交響楽団。重々しい演奏です。

ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ
R☆Sオーケストラ 千秋真一 千秋真一 R☆Sオーケストラ
キングレコード (2005/09/22)
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おすすめ度の平均: 3.36
5 おめでとう
3 すごいね
4 評価と言うより期待度?!

R☆SオケのCDも出ました。耳の肥えた方からは不満の声もあるようですが、軽やかで聴きやすく、入門者にはいいと思います。


参考:
ヨハネス・ブラームス(Wikipedia)
ブラームス年表
ブラームスの恋路物語
ブラームスはお好き?

シベリウス

ジャン(ヤン)・シベリウス(1865~1957)

フィンランド、ひいては北欧を代表する作曲家。3歳のときに父が他界。一家は破産し、母方の祖母の家で育つ。青年期にはヴァイオリンを学ぶが、後に作曲に専念。ベルリン・ウィーンに留学した。

前期の作品は民族主義的な作風を持ち、ロシアの圧政に対する抵抗・抗議運動のシンボルとして、フィンランド国民を鼓舞した。後期の作品は内面的な世界に深く入り込み、その独特な世界観から「孤高の天才」と言われる。

交響曲第2番 ニ長調 op.43


交響曲第2番 ニ長調 op.43

二ノ宮先生が大好きだというシベリウスの中でも、最も有名な曲が交響曲第2番。北欧のオーケストラが来日したときには、必ずといっていいほど演目に入っているそうです。

私にはまだよく分かりませんが、ベートーヴェンやブラームス、モーツァルトやベルリオーズなどよりも軽やかで、変化に飛んだメロディが楽しい曲で、シベリウスかなり独特の作風を持つ作曲家であることは納得できました。が、「もう冬だから?(俊彦)」という印象は受けませんでした。

シベリウス:交響曲第2番&第5番
カラヤン(ヘルベルト・フォン) フィルハーモニア管弦楽団 シベリウス
東芝EMI (2004/06/23)
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全文を読む:シベリウス

ラヴェル

モーリス・ラヴェル(1875~1937)

フランスの作曲家。スペイン国境に近い村に生まれ、母方からバスクの血も受け継ぐ。オペラ「スペインの時」、スペイン狂詩曲など、スペインを取り上げた作品も多い。ドビュッシーと並び、印象派を代表する作曲家といわれる。

パリ国立音楽院で学ぶが、ローマ大賞(フランスの権威ある芸術賞。絵画、彫刻、建築、音楽部門があり、音楽部門はパリ国立音楽院の作曲科学生から選ばれる。受賞者は奨学金を受け、4年間ローマのフランス・アカデミーに留学できる)には5回挑戦して5回落選。4回目の挑戦にあたっては、年齢制限を理由に予選への参加も認められなかった。これを「ラヴェル事件」という。

第一次世界大戦では輸送隊の運転手として参戦し、赤痢や凍傷に悩まされた。もともと病弱で、その後もさまざまな病苦に悩まされた。1917年、母の死をきっかけにパリを引き払い、ヴェルサイユ近郊の村に転居。ここで「ボレロ」などを作曲した。

致命傷となったのは、晩年にできた脳の奇病であった。1937年、手術をうけるが成功せず、力尽きる。

亡き王女のためのパヴァーヌ

夜のガスパール


亡き王女のためのパヴァーヌ

「死せる王女のためのパヴァーヌ」、「逝くける王女のためのパヴァーヌ」等とも。「パヴァーヌ」とは、16世紀初期に宮廷で流行した舞曲のこと。「亡き王女」については、フランス語の語呂合わせとしてつけられただけで、特定の人物を指したものではないそうです。

導入部のホルンの旋律は気高く美しく、そして、演奏者にとってはたいへん難しいそうです。「のだめカンタービレ」10巻での千秋のように、これを「小さく」、「小さく」と言わるのは、相当にきついしムカつくのだとか。

ボレロ~ラヴェル:管弦楽曲集
デュトワ(シャルル) モントリオール交響楽団 ラヴェル モントリオール交響合唱団 ハッチンズ(ティモシー)
ユニバーサルクラシック (2003/06/25)
売り上げランキング: 3,852
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.33
5 ラヴェル最初の一枚はこれしか無い
4 他にも良いのはあるかもしれないが。
4 亡き王女のためのパヴァーヌ



「蛾」、「悲しい鳥」、「海原の小舟」、「道化師の朝の歌」、「鐘の谷」の5曲で構成。のだめが演奏したようにピアノの曲ですが、「道化師の朝の唄」はオーケストラ用にも編曲されています。

こちらがピアノ版。

ラヴェル:ピアノ作品全集
アース(モニク) ラヴェル
ワーナーミュージック・ジャパン (2001/07/25)
売り上げランキング: 4,005
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.75
5 名盤
5 ラヴェル・ピアノ曲集の最高傑作(?)
4 十分薦められる

オーケストラ版「道化師の朝の歌」。

ラヴェル:管弦楽曲集第4集
クリュイタンス(アンドレ) パリ音楽院管弦楽団 ラヴェル
東芝EMI (2001/09/27)
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おすすめ度の平均: 5
5 美しき音と色彩感あふれる音の大洪水
5 愛聴盤のひとつです
5 端正な古典美と色彩的な幻想


夜のガスパール

「アロイジュス・ベルトランによるピアノのための3つの音詩」という副題を持ち、フランスの詩人・ベルトランの同名の詩集から題材を得ています。「水の精(オンディーヌ)」、「絞首台」、「スカルボ」の3曲構成。「のだめカンタービレ」8巻のピアノコンクール第三次予選で、瀬川悠人が弾いたのは「スカルボ」です。

ラヴェル:ピアノ作品全集
アース(モニク) ラヴェル
ワーナーミュージック・ジャパン (2001/07/25)
売り上げランキング: 4,005
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おすすめ度の平均: 4.75
5 名盤
5 ラヴェル・ピアノ曲集の最高傑作(?)
4 十分薦められる

参考:
夜のガスパール(ラヴェル)
夜のガスパール
道化師の朝の歌~名曲スケッチ

ドヴォルザーク

アントニン・ドヴォルザーク(1841~1904)

チェコが誇る大作曲家。チェコ語の発音に合わせると「ドヴォジャーク」が最も近いらしい。ドボルザーク、ドヴォルジャークなどと表記されることも。

チェコの首都プラハ郊外の村に生まれる。父は家業の肉屋件宿屋を継がせようとするが、自信は音楽を志し、苦学してプラハのオルガン学校を卒業。その後、なぜかヴィオラ奏者としてプラハの管弦楽団に所属する。ここでチェコ国民学派の開祖・スメタナから多くを学んだ。ドヴォルザークはスメタナの後継者とされる。

1877年ブラームスに見出され、楽曲を出版。国際的な評価を得て、1891年にプラハ音楽院教授に就任。その後アメリカに招かれ、ニューヨーク国際音楽院長に就任。ここで有名な交響曲第9番「新世界より」を書いた。

たいへんな鉄道マニアであり、ニューヨーク時代には毎日グランド・セントラル駅へ出かけてシカゴ特急を見ていたという。

交響曲第8番 ト長調 op.88
チェロ協奏曲 ロ短調 op.104


交響曲第8番 ト長調 op.88

交響曲第8番と、有名な第9番「新世界より」の両方を聴けるのが、こちらのCD。チェコだけにチェコ交響楽団の演奏を聴くのが正統な気がしますが、これはドイツのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団です。

ドヴォルザーク:交響曲第8番、第9番「新世界より」
クーベリック(ラファエル) ドヴォルザーク ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサルクラシック (2001/10/24)
売り上げランキング: 22,631
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おすすめ度の平均: 4.25
3 指揮者はよいがオケが一寸
5 屈指の「新世界より」!
4 ポピュリズムに流されない「新世界」

交響曲第8番は、全体的に木管・金管楽器が主旋律を担当し、吹奏楽団の曲のよう。管楽器の音に弦楽器が広がりやまろやかさを加えている感じで、私にとっては非常に聴きやすい交響曲でした。

第9番「新世界より」も、全体的に管楽器がメイン。第2楽章はキャンプで歌う&学校の放課後に流れる定番曲「遠き山に日は落ちて」でも知られる有名な旋律。第4楽章も非常に有名です。

ほかの交響曲を聴いてみたけど、どうも眠い、たるい、馴染めないという方にも、おすすめできるCDです。


チェロ協奏曲 ロ短調 op.104

通称「ドボコン」とも呼ばれる有名な曲。11巻の指揮コンクール決勝にて片平が指揮することになりますが、ソロがチェロなので(低音なので)千秋のチャイコフスキーほど“くねくね”なわけでもなく、ジャンのラロほど重い部分もなく、といった感じの曲です。

8巻で菊池君のソロで演奏したサン=サーンスのチェロ協奏曲はまったくピンとこなかったのですが、この曲を聴いて、チェロの音もいいなあと思いました。交響曲第9番「新世界より」で使われる特徴的なフレーズがあったりもします。

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
マイスキー(ミッシャ) バーンスタイン(レナード) イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 ドヴォルザーク シノーポリ(ジュゼッペ) フィルハーモニア管弦楽団 エルガー
ユニバーサルクラシック (2002/09/25)
売り上げランキング: 49,650
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 5
5 すばらしい!


参考:
アントニン・ドヴォルザーク(Wikipedia)
アントンの部屋
ドヴォルザーク(MIDIデータあり)
ドボルザーク(a.k.a.ドヴォルザーク/ドヴォルジャーク)の交響曲

土・掘・削(ドヴォルザーク)(掘削機にドヴォルザークの名前が)

ベートーヴェン

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)

ドイツの作曲家。「楽聖」とも呼ばれる(日本ローカルな通称らしい)。髪をかき乱して苦悩しながら作曲し、晩年には聴力も失い、と悲劇的な人生を送った人物というイメージがあるが、実際の人生は、それほど悲惨なことばかりでもなかったようだ。

とはいえ、収入の確保に関しては苦労したらしい。ベートーヴェンの生きた時代はナポレオンが台頭しヨーロッパの貴族社会が変わりつつあった時代で、頼れるパトロンとなる貴族を得られなかった。破産した貴族を訴えたなどの記録も残っている。

ベートーヴェンは生涯独身であったが、女性関係は地味ではなかったようだ。死後には「わが不滅の恋人よ」とベートーヴェンが綴った手紙が見つかるが、その相手は特定されていない。

さまざまなジャンルの曲を作曲したが、最大の功績は交響曲。9つの交響曲はいずれも現代でもよく演奏される有名曲であり、4楽章からなる交響曲の構成を確立したのもベートーヴェン。また、交響曲第6番「田園」は標題音楽のさきがけであるともいわれる。

ピアノソナタ 第8番「悲愴」 op.13/第23番「熱情」 op.57
ヴァイオリンソナタ 第5番「春」 op.24
交響曲第5番「運命」 op.67


ピアノソナタ 第8番「悲愴」 op.13/第23番「熱情」 op.57

ベートーヴェン : 月光・悲愴・熱情・告別
ルービンシュタイン(アルトゥール) ベートーヴェン
BMGファンハウス (1999/11/20)
売り上げランキング: 276
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おすすめ度の平均: 4.86
5 魂の音色
5 うまい!
5 円熟の演奏

1巻の冒頭で千秋が「悲愴じゃなくて『悲惨』だ」と言ったベートーヴェンの「悲愴」と、9巻において「のだめ」随一の普通の人・坪井君がマラドーナ・ピアノコンクール本選で弾いた「情熱」を収録した、ベートーヴェンのピアノソナタ集です。

「悲愴」は、第2楽章だけどこかで聞いたことがあり、記憶に残っていました。ドラマで死んでしまった重要なキャラクターについて語るシーンなんかにちょうど良さそうな曲です。でも、のだめが弾いていたのは第1楽章のような気がします。最初に「悲惨」と感じたが、ちょっと聴いてみたら単にデタラメなんじゃないのに気付くという感じが、なんとなく想像できる気がしました。

このCDはルービンシュタインという大巨匠が75歳くらいのときに録音したという円熟しきった演奏を収録していますが、のだめ流の演奏とはどんな感じなんでしょうね。

ここにおける悲愴は後年の作品にみられるほど深刻ではなく、青年期の哀愁をもうひとつ深くしたような感じであり、彼の初期のピアノ・ソナタを代表する傑作である(ライナーノーツより)

「熱情」は、坪井の「丁寧で情感のこもった、どっしり聴かせる演奏」ということで、この演奏をそのまま聴いておくとよさそうです。

ベートーヴェンのピアノ・ソナアは、晩年に書いたいくつかの大曲を除き、この曲を頂点として次第に下り坂となり、スケールは小さく内省的になってゆく。この曲はまだ息詰まるような情熱が外に向かい燃えさかり、「熱情」という名に実にぴったりである(ライナーノーツより)


ヴァイオリンソナタ 第5番「春」 op.24

ベートーヴェン : ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 作品24 「春」
オイストラフ(ダヴィド) オボーリン(レフ) ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック (2000/04/26)
売り上げランキング: 12,391
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おすすめ度の平均: 5
5 ほんとにいい!!!
5 天下の名盤

ベートーヴェンやブラームスなどドイツの作曲家の曲は、質実剛健でガシッビシッガチッといった曲が多いというイメージを持っているのですが、この曲はその標題にあるように、春らしくのどかでほんわかした曲です。これを「光る青春の喜びと稲妻」なんてイメージで弾くなんて、いったいどんな演奏になるんだか想像もつきません。



交響曲第5番「運命」 op.67

ベートーヴェン:交響曲第5&7番
クライバー(カルロス) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック (2002/09/25)
売り上げランキング: 1,321
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おすすめ度の平均: 4.85
5 天才クライバー
5 ついにこの日がやってきてしまった・・・(合掌)
5 超お得!

「ジャジャジャジャーン!」の出だしで、超有名な曲。中学の音楽の時間にレコードの聞き比べをさせられたトラウマがあって、実はこの曲のCDは買っていません。

ほとんど「ジャジャジャジャーン!」の主題だけで構成された、大規模なブロック建築みたいな曲。いちどコンサートで聞きましたが、ひとつひとつ音を積み上げていくような迫力を感じました。それだけに先が読めるような、意外性がないような気がして、ベートーヴェンのほかの交響曲、ひいてはドイツの作曲家のほかの交響曲に手が出ないんですが、こういうのはダメな鑑賞態度ですかね……。


参考:
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Wikipedia)
ベートーヴェン勝手解説大全集
おんがく日めくり 5月7日 ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付」初演(1824)
おんがく日めくり 4月20日 ベートーヴェンの交響曲第7番と第8番が初演(1813)

ラロ

エドゥアール・ラロ(1823~1892)

フランスの作曲家・ヴィオラ奏者。祖父の代までは生粋のスペインっ子だった。

作曲とヴァイオリンを学び、20代で作曲家として作品を発表するが注目されず、ヴィオラ奏者として地味な人生を過ごす。

42歳のときに結婚し、妻に励まされて作曲を再開。50代になって「スペイン交響曲」などのヴァイオリン協奏曲により、作曲家としての名声を得た。遅咲きの苦労人。

ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 スペイン交響曲 op.21


ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 スペイン交響曲 op.21

「のだめカンタービレ」11巻において「どすーん! ずどーん! って、重そうな曲!?」と言われているこの曲、確かに出だしは重厚ですが、その後は流麗でロマンティックなヴァイオリンの旋律もあり、軽快な木管楽器とヴァイオリンの掛け合いもあり、全体としてはそれほど重々しい印象の曲ではありません。

でも、「のだめ」10巻中の対比を借りれば、ジャンが指揮することになったこの曲は重厚な「黒い羽根」、千秋が指揮したチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、華やかで軽やかな「白いバラ」のイメージが合うかも。ちょうど、ふたりのイメージが逆になった感じですね。

指揮コンクール編が好きなら、ぜひ聴いてみてほしい曲です。

メンデルスゾーン:VN協奏曲
リッチ(ルッジェーロ) メンデルスゾーン ガンバ(ピエロ) ロンドン交響楽団 ラロ アンセルメ(エルネスト) スイス・ロマンド管弦楽団
ユニバーサルクラシック (2001/04/25)
売り上げランキング: 75,695
通常3日間以内に発送

この曲は協奏曲なのになぜ「スペイン交響曲」という表題なのでしょうか。おんがく日めくりには、

この曲には、情熱的なメロディや、原色的な色彩感が溢れており、ラロの血に流れる“スペイン”を感じさせます。また、一般に協奏曲は3楽章なのですが、この曲は5楽章からなり、バイオリン・ソロだけでなくオーケストラ・パートも雄弁に書かれていることが、“交響曲”とした理由のひとつなのでしょう。

と、書かれており、さらに、

この曲は、当時流行り始めた異国情緒=エキゾティシズムの先駆けとして人気を博し、ラロの名を今に残したのです。

としています。なお、ラロはこのほかにも「ロシア協奏曲」、「ノルウェー幻想曲」という国名を標題にしたヴァイオリン協奏曲を残しています。

参考:
おんがく日めくり 協奏曲なのに交響曲?! ラロの『スペイン交響曲』初演(1875)
人名辞典 エドゥアール・ラロ

ベルリオーズ

ルイ=エクトル・ベルリオーズ(1803~1869)

フランス、ロマン派を代表する作曲家。医者の息子として生まれ医者を目指すが、医学生時代にオペラに魅せられて、作曲家に転じる。

イギリスの人気女優ハリエット・スミッソンに恋し、失恋の体験から代表作となる「幻想交響曲」を書く。その後スミッソンと結婚した。

序曲「ローマの謝肉祭」 op.9


序曲「ローマの謝肉祭」 op.9

千秋が挑むプラティニ指揮者コンクールで演奏するウィルトール交響楽団の、オハコだというベルリオーズ。「のだめカンタービレ」作中で演奏されるのは「ローマの謝肉祭」ですが、ついでに「幻想交響曲」も聴けるお得なCDがこちら。

ベルリオーズ:幻想交響曲
チョン・ミュンフン パリ・バスティーユ管弦楽団 ベルリオーズ
ユニバーサルクラシック (2002/09/25)
売り上げランキング: 5,008
通常4日間以内に発送
おすすめ度の平均: 5
5 この世にこんなに美しい音が・・・

「ローマの謝肉祭」は、もともと「ベンヴェヌート・チェッリーニ」という歌劇に使われる序曲として作曲されたものの、歌劇は成功せず、この曲のみが独立したそうです。賑やかで明るい曲です。

ちなみに「謝肉祭」とは「カーニバル」のことで、カトリックの宗教行事のひとつ。四旬節(復活祭前の40日間)では肉食が禁じられていたため、その前に肉食への別れを告げるための祭りだそうです。まあ、あれですね。「食いおさめ」ってやつですね。

参考:
ルイ=エクトル・ベルリオーズ(Wikipedia)
ベルリオーズについて
一年生鑑賞教材 ベルリオーズ『幻想交響曲』作品14 ある芸術家の生涯の挿話
こんな解釈もできてしまった幻想交響曲
おんがく日めくり ロマン派「標題音楽」の作曲家ベルリオーズ誕生(1803~1869)
ベルリオーズ生誕200年企画 断頭台への行進15連発! 熱狂と倒錯の渦に呑まれる快感!
新・ベルリオーズ入門講座
ヴァイオリン属が打楽器になるとき
Berlioz 幻想交響曲 元祖キチガイ音楽 音楽史奇跡の傑作
重隅ききくらべ 幻想交響曲
ベルリオーズ「幻想交響曲」殺人事件

モーツァルト

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)

オーストリアの作曲家。3歳で楽器を弾き、5歳で作曲を始め「神童」と呼ばれたモーツァルトは、その神童っぷりを広く知らしめるべしと考えた父と共に、ヨーロッパ諸国を旅する。

モーツァルトの時代はちょうど貴族の力が衰え始めた頃で、1789年にはフランス革命が起こっている。モーツァルトは職を求め、父と同じザルツブルグ家の宮廷音楽家となるが、ケンカをシてフリーになる。その後、1787年にはハプスブルグ家の宮廷作曲家となった。
モーツァルトは35歳で夭逝したが、その短い生涯で器楽、声楽などありとあらゆるジャンルの曲を合計626曲も残した。今日ではモーツァルトの曲には頭が良くなったり免疫力が高まるなどの効果があるとされ、クラシックの作曲家の中でも特別な扱いを受けている。

モーツァルトはピンク色ですヨ~(のだめ談)。
スカトロ好き(ヴィエラ先生談)。


オーボエ協奏曲ハ長調 K.314
2台のピアノのためのソナタ ニ長調K.448
モーツァルト療法


オーボエ協奏曲ハ長調 K.314

R☆Sオーケストラのデビュー公演で、黒木くんがソロを吹いたオーボエ協奏曲です。

モーツァルト:オーボエ協奏曲
ホリガー(ハインツ) ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 ワールト(エド・デ) モーツァルト R.シュトラウス
ユニバーサルクラシック (2003/05/28)
売り上げランキング: 3,905
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おすすめ度の平均: 5
5 なんともしぶいオーボエの音色

オーボエ奏者のハインツ・ホリガーは、CDのライナーノーツによると「現代におけるオーボエの第一人者、と言うよりもオーボエの演奏史上、もっともすぐれた名人のひとりと呼んでも過言ではなかろうと思える」と絶賛されています。

このオーボエ協奏曲では素朴かつ繊細なオーボエの音色が活きていて、初めて聴いたときから、ああ、いいなーと感じました。しかし、これを「いぶし銀」に吹くと、どんな感じになるんでしょう? ちょっと想像できませんが、いぶし銀なモーツァルトも聴いてみたいものです。



2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448


モーツァルトが、弟子であるアウエルンハンマー嬢(のだめ作中の解説によるところの「ピアノのうまいデブ娘)と競演するために書いた、唯一の2台のピアノのためのソナタ。全3楽章ですが、「のだめ」の中では第一楽章だけ演奏しているようです。

モーツァルト : 2台のピアノのためのソナタ・ニ長調
アシュケナージ(ウラジミール) フレージャー(マルコム) モーツァルト イギリス室内管弦楽団 バレンボイム(ダニエル) ツォン(フー)
ユニバーサルクラシック (1994/05/25)
売り上げランキング: 6,483
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アスキーアートは2ちゃんねるより。


                            ノi_,.- z__ __,
              ,              ( / /  ,r<,__,
             / |!              ,r┘ ,.-- 、 >‐'
           /  |!、          _,ノ  '´ ̄`_,. ‐'´ヽ、
              / 、′|!|        ー‐/ // i  \ <,_ー‐ ト!_,.-'^ー''ー'´ ̄'¬‐ 、_、,_
          | '  |!|       _,ノ'1l  ト、ヽ、ヽー=ニニ/´           / / } |  |、
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          | //|            ソi7  ̄´  /イ |    |/ /‐'´ ̄`マ_,.‐'¬   `'!
             |/_ |            / |ヾニコ / /へ、|     |‐'´           ヽ、r j
         i       `′          /   | _`二k  jl        l              LJ'´
     _,ノレr'´        '′    | ̄`ヽ.´´    ̄「|     / /
  ー=;‐' 、 、 `ヽ.  ,. ‐¬         j     \     l !  ///
  / f'リ_,_'、nヽ>'  _,ノ          ヽ     \   >〉// /
 ノイ{'=i ´,、 リ>'゜,、-'゙/            ゙、 -- 、_\.イ{´/  /
   } ハ、<r'ニ´ /´\(             j、_   ー‐`ヽj_}  _,. 〉
  ノ'  >lj'r'r/´   `ヽ,             /  `ー、      `<  /
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「たった2小節で間違えるな――!!」
「ぴぎゃ――――っ」

ほんとに「あっかるい曲」です。それ以上コメントのしようがないというほどに。
千秋が最初の壁を越えることになる曲ですが、この音楽そのものとはあまり関係ないし、ファンだから買っとけ的な重要度はそれほど高くないですね。

全文を読む:モーツァルト

ガーシュウィン

ジョージ・ガーシュウィン(1898~1937)

アメリカの音楽史における、最も重要な人物。ポピュラー音楽やミュージカルの作曲家で、セミ・クラシック作品「ラプソディ・イン・ブルー」でシンフォニックジャズというジャンルを確立した。

ニューヨークに生まれ、兄が買ってもらったピアノを兄以上に弾きこなす。音楽を担当した代表作は「パリのアメリカ人」、「ポーギーとペス」。

39歳の若さで、ハリウッドにて病死。

ラプソディ・イン・ブルー



ラプソディ・イン・ブルー

「のだめ」5巻にて、学園祭の前夜祭でSオケが演奏した曲。のだめはマングースの着ぐるみを着て、峰はマキちゃんデザインの珍奇なコスプレはやめて、他のメンバーと共に紋付袴、真澄ちゃんだけは17世紀のお姫様風ドレスで演奏。指揮は今まで噛ませ犬人生一筋だった大河内。ここでも晴れ舞台のち噛ませ犬といった感じではありますが……。

ガーシュウィン:作品集
ガーシュウィン(ジョージ) ガーシュウィン バーンスタイン(レナード) ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団 小澤征爾 サンフランシスコ交響楽団 プレヴィン(アンドレ) ピッツバーグ交響楽団 レヴァイン(ジェイムズ) シカゴ交響楽団
ユニバーサルクラシック (2000/11/22)
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おすすめ度の平均: 5
5 なんてびっくり箱なクラシック!なんてバランス…。
5 Moon Shine
5 街があって、人がいる
ラプソディー [rhapsody]
一九世紀にヨーロッパで数多く作曲された自由で幻想的な楽曲。叙事的・民族的な性格のものが多い。狂詩曲。
goo辞書より

この曲、あちこちのCMで使われています。あ、何かのCMで聴いた! と思ったんですが、何だったかは思い出せませんでした。最近何かコーヒー関係のものでも使われていたような……。

クラシックほど重々しくなく、気軽に聴けるので、何となくクラシックに拒否反応を覚える方にも、手を出しやすいでしょう。「のだめ」作中でたいへん目立っている曲のひとつであり、何か適当に聴いてみたい、という方にも、おすすめの1枚です。


最初はピアノのための曲として作曲され、小編成のジャズバンド向けやオースケストラ向けなど、たくさんの編曲があるようです。Sオケ版のアレンジも、こういった多数の編曲を参考に作られたのでしょう。


参考:
「ラプソディー・イン・ブルー」を聴く
ジョージ・ガーシュウィン WikiPedia

チャイコフスキー

ピョートル・チャイコフスキー(1840~1893)

ロシアを代表する作曲家。バレエ曲「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」などは今日でも特に有名。

裕福な家に生まれ、エリート法律家であったが、その道を捨てて音楽を選ぶ。ナデジタ・フォン・メック夫人(未亡人)というパトロンを得て、作曲活動に励んだ(「のだめカンタービレ」8巻p.154で、のだめがドビュッシーと勘違いしているのはチャイコフスキー。ちなみに、ドビュッシーは同時代にこのフォン・メック家でピアノ教師をしていたことがあり、チャイコフスキーに作品を見せてボロクソに言われたりもしているらしい)。

アントニーナという女性から熱烈なラブレターを貰ったのがきっかけで結婚をするが、すぐに破綻。一方で、同性愛疑惑が囁かれることもあった。交響曲第6版「悲愴」の初演直後に死亡。同性愛のトラブルから自殺させられた、という説もあったが、現在では病死説が有力。

チャイコフスキーの活躍した時代はナショナリズムの意識が強くなった時期だったが、チャイコフスキーはあまり影響を受けず、古典的・西欧的な曲を発表。耳なじみのいい作風で、今も愛される名曲を多数残した。

ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
交響曲第6番 ロ短調 op.74「悲愴」



ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35

のだめいわく「くねくねの華やかな曲」。くねくねというか、広大なロシアの大地に緑が満ちていくような、モスクワの広場を初夏の涼やかな風が駆け抜けるような、雄大で爽快なイメージの曲です。

こちらの解説によると、この曲はラロの「スペイン交響曲」の影響を受けているそうです。だとすれば、「のだめカンタービレ」11巻でのジャンと千秋の選曲にも、そのあたりの意識があるのかもしれません。ラロの方はまだ未入手ですが。

チャイコフスキー : ヴァイオリン協奏曲ニ長調、ショスタコーヴィチ / ヴァイオリン協奏曲第1番
五嶋みどり ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 チャイコフスキー アバド(クラウディオ) ショスタコーヴィチ
ソニーミュージックエンタテインメント (2000/11/01)
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3 ライブならではの気迫が伝わってきます
5 贔屓目ですが、
5 みどりらしいチャイコフスキー


この曲は女性ソリストでのCDが多いのですが、千秋の指揮コンクールのイメージを重視して男性ソリストの録音を選ぶのであれば、こちら。

チャイコフスキー:VN協奏曲
ゲルギエフ(ワレリー) レーピン(ワディム) キーロフ歌劇場管弦楽団 チャイコフスキー ミヤスコフスキー
ユニバーサルクラシック (2002/11/20)
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おすすめ度の平均: 4.25
4 ミヤスコフスキーの復活・名誉回復の一枚
5 もうドキドキ・ワクワクしっぱなし!!
3 ヴァイオリンの音って・・・


交響曲第6番 ロ短調 op.74「悲愴」

クラシック・イン9号にも収録(予定)の曲。「悲愴」という標題がついていますが、特に陰惨な曲調ではありません。

チャイコフスキーはこの曲を自身の代表曲、今までで最高の交響曲とすべく作り、初演後に「悲愴」という標題が決定されました。その直後にチャイコフスキーは死んでしまい(生水を飲んだためのコレラ説が有力で、そうであれば不慮の出来事による死と言えます)。それと標題があいまって、悲劇的でミステリアスな曲というイメージが先行しがちな部分があるようです。

非常に有名な曲ですが、とりあえず聴くなら上のヴァイオリン協奏曲の方がいいです。「のだめ」作中の重要度も大きいですし、曲の分かりやすさも、ヴァイオリン協奏曲の方が圧倒的に上でしょう。

チャイコフスキー : 交響曲第6番「悲愴」
ボストン交響楽団 チャイコフスキー 小澤征爾
ワーナーミュージック・ジャパン (2000/06/21)
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「のだめカンタービレ」第5巻では、千秋の父がこの曲に「チャイコフスキーの秘密と謎が隠されている」と言います。チャイコフスキーは初演後、甥のウラジミールに「しかし、これは皆にとって謎でありつづけるだろう」との手紙を送ったそうですが、その謎が何なのかを解説した資料は、見つけられませんでした。

参考:
小さなチャイコフスキー館
チャイコフスキー

ドビュッシー

クロード・ドビュッシー(1862~1918)

クロード・アシル・ドビュッシー(1862-1918)は、同年代に生きたモネら印象派画家との交流もあったりして、「印象派作曲家」の代表格とされる。彼の目指したところは「心象の喚起」で、瞬間の情景、言葉では表現できない心象を、音楽によって表現しようとした。

貧しい家に生まれたが後援者に恵まれた。叔母のおかげでピアノを学び、10歳でパリ国立音楽院に入学すると、父の友人に借金をしたり、女性の家で同棲したりしつつ、名を上げていく。

37歳のときにリリーと結婚するも、その後、裕福な銀行家夫人のエンマと恋に落ち、駆け落ち。そのため、女癖の悪い人物という評をされることもある。

喜びの島
牧神の午後への前奏曲


喜びの島

「のだめカンタービレ」8巻、マラドーナ・ピアノコンクール第3次予選にてのだめが演奏するのが「喜びの島」。恋しちゃってルンルン(ハリセン妻・かおり談)」な曲を、千秋のメールを受け取ってルンルンな思いを秘めたのだめが演奏する――。

メロディというよりは、印象派ならではの筆触分割(原色を細かく塗り連ねることによって鮮やかな色を表現する技法)で描かれた絵のように、細かく折り重なる無数の音たちが、頭の中に色彩豊かなイメージを産み出していきます。

月の光 ~ドビュッシー / ピアノ名曲集
アース(モニク) ドビュッシー
ワーナーミュージック・ジャパン (1995/07/25)
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5 素敵!すばらしい!
5 これが癒しというものなのでしょうね
3 フランス印象派の傑作


「喜びの島」は、ヴァトーの「シテール島への船出」という絵に着想を得て作られたと言われているそうです(ちなみにヴァトーは印象派の画家ではなく、もっと前のロココ時代の人)。

yorokobi.jpg
三元社「ヴァトー『シテール島への船出』―情熱と理性の和解」の解説より。大きなサイズの画像はこちら

この絵を観ながら聴くと、また新たな味わいがあります。どの曲も色彩豊かなドビュッシーは、何かをするときのBGMというよりは気分転換用にゆっくりと目を閉じて聴きたいです。



牧神の午後への前奏曲


「牧神の午後への前奏曲」はフランス象徴派の詩人ステファン・マルメの象徴詩「牧神の午後」をもとにしており、この詩は次のようなものです。

ものうい真夏の昼下がり、森蔭でまどろんでいた半人半獣の牧神が夢からさめ、朦朧とした意識の中で、美しいニンフやヴィーナスの幻影を見て、妖しい官能をかき立てられ、しばし愉悦の境をさまようが、やがて幻影は消えて、牧神はむっとする草いきれの中で、再びまどろみ始める。

管弦楽で表現される「心象」は、ピアノ曲よりも色彩豊かで、モノトーンのペン画と鮮やかな油彩画ぐらいの違いを感じます。

フランク:交響曲&ドビュッシー:海
カラヤン(ヘルベルト・フォン) ドビュッシー ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 フランク パリ管弦楽団
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おすすめ度の平均: 5
5 幸運なめぐり合わせ

なお、牧神(パン)とニンフのイメージはこんな感じです。
pan_nymph.jpg


参考:
クロード・ドビュッシー
クロード・ドビュッシー(Wikipedia)
ドビュッシー(MIDIデータ
おんがく日めくり フランスの作曲家、クロード・ドビュッシー誕生(1862~1918)

エルガー

エドワード・エルガー(1857~1934)

イギリスの国民的作曲家として親しまれており、代表作「威風堂々」のメロディは、イギリスの第二の国家として愛唱されている。32歳のときに8歳年上のキャロライン・アリス・エルガーと結婚し、愛妻家であり誠実な人物としても知られる。

「私の成し遂げた仕事は妻によるものが大きい」、「私の作品を愛するのなら、まず妻に感謝すべきだ」といった言葉を残していて、「愛のあいさつ」や「弦楽セレナード」はアリスに捧げた曲。歌曲「愛」や「暁の風」などは、アリスの作詞。そして、妻アリスを失った1920年以降、ほとんど作品を書かなくなってしまった。

ヴァイオリンソナタ



ヴァイオリンソナタ


「のだめカンタービレ」に登場する曲のうち、クラシック入門者がシビれているのがラフマニノフのピアノ協奏曲第2番だとすれば、クラシックを聴いていた層に大きな支持を受けているのは、エルガーのヴァイオリンソナタです。

ネット上で見かける声は「エルガーは『威風堂々』などしか知らなかったが、こんないい曲を教えてくれて、二ノ宮先生に感謝」といったもの。リアルに三善の叔父さん的反応をしている人が多数いるようです。

Amazonについているカスタマーレビュー4件のうち2件が「のだめカンタービレで知った」と書いてある点、さらに、「のだめ」でこの曲を知ってすさまじく聴き込んでいる人のサイトまであるあたり、いかにこの曲がいままでマイナーな存在であり、そして、素晴らしい曲であるかが伺えます。

フランク&エルガー:ヴァイオリン・ソナタ
五嶋みどり マクドナルド(ロバート) エルガー フランク
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おすすめ度の平均: 5
5 衝撃のエルガー
5 久しぶりに聴いたMIDORIに感動
5 歌うヴァイオリン

日本語版が品切れのようなので、英語盤も紹介します(こっちの方が安い)。

Franck: Sonata for violin in A; Elgar: Sonata for violin in Em
Edward Elgar Cesar Franck Robert McDonald Midori
Sony (1997/10/07)
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「のだめカンタービレ」に登場する曲の中でも、エルガーのヴァイオリンソナタは千秋と三善家に深く関係しており、ストーリー上かなり重要な鍵を握る曲です。

千秋いわく「オレがジイさんに弾いてやった最期の曲(あえて『最後』でなく『最期』と使われると、この曲を弾きながら最期を看取ったのかしらん、と深読みしてしまいます)」であり、「空気がよどんでる」三善家に、朝日と一緒に新しい空気を吹き込ませます。6巻の三善家のシーンで実際にどんな曲が流れていたのか知っておくことは、「のだめ」の世界を深く味うために、かなり重要なポイントだといえるでしょう。

これ以上の解説は、上記にも紹介したサイト「エルガー:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品82」をご覧ください。この曲に関する詳細な紹介から、多数のディスクレビューなど、驚くほどの情報がまとめられています。

五嶋みどりとロバート・マクドナルドのCDは、日本で普通に買える唯一のCDのようです。同じく「のだめ」6巻の三善家のシーンで出てくるフランクのヴァイオリン・ソナタも収録されており、作者の二ノ宮先生もこのCDを聴いていたのでは、と想像しています。

このCDを買ったのはかなり前だったのですが、クラシックを聴き始めたばかりだった頃は、ヴァイオリンの高音に馴染めなくて、この曲をあまり味わえていませんでした。ですが、ヴァイオリンに耳がなれていくにつれて、ロマンティックで、美しい曲だなと感じられるようになってきました。

この曲は当初、エルガーのよき理解者であったマリー・ヨシュアという女性に捧げる予定であったのが、完成前にマリーが死去してしまったため、第2楽章中間部の「表現豊かなヴァイオリンの旋律」を哀愁に満ちた回想として第3楽章に入れたそうです。

はっきり申しまして、その旋律がどこなのか今でもよく分かっていませんが、そんなことを考えながら聴くと、ますます味わいが増します。エルガーは愛妻家であると同時に、多くの女性と(清らかな)交流があり、物心両面で支えられることが多かったようです。

参考:
イギリスの作曲家、エルガー誕生(1857~1934) (おんがく日めくり 6月2日)(「威風堂々」の第1番が試聴できます)
エドワード・エルガー/希望と栄光の国
エルガー:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品82

ショパン

フレデリック・フランソワ・ショパン(1810~1849)

ポーランド生まれ。「ピアノの詩人」とも呼ばれるロマン派音楽の代表格。20歳過ぎに、音楽活動のためポーランドからパリに渡り、パリにて永眠。パリに居ても常に祖国を想っており、死後、彼の心臓だけはワルシャワの聖十字架教会に葬られた。

パリでのショパンは社交界のスター的存在であり、何人かの女性と恋に落ちるが、いずれも悲劇的に終わる。ショパンは生涯独身だった。

ポーランドの民族舞曲のリズムを作品に取り入れており、「ポロネーズ」、「マズルカ」はそれぞれポーランド起源の舞曲のこと。

ポロネーズ:4分の3拍子のリズムに乗ったポーランドの舞曲(料理などでいう「ポロネーズ」は「ポーランド風」のこと)。16世紀の終わり頃からポーランドの宮廷や行列に取り入れられて発達した

マズルカ:ポロネーズが主に宮廷など貴族の間で発達してきたのに対して、マズルカは民間舞踊の中で発達してきた舞曲。4分の3拍子が標準

幻想即興曲 op.66


ショパン入門に、この1枚

別れの曲~ショパン名曲集
アシュケナージ(ウラディーミル) ショパン
ユニバーサルクラシック (2003/06/25)
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おすすめ度の平均: 5
5 優等生的な演奏
5 血が騒ぐショパン
5 びっくりしました。

以下の16曲を収録。ショパンの有名なピアノ曲はすべてカバーしています。また、アシュケナージのピアノは正確で、譜面に忠実な演奏。まず1枚ショパンのCDを買うなら、これで決まりでしょう。

「のだめカンタービレ」はショパンに関してはやたらマニアックな選曲で、このCDの中の曲では「幻想即興曲」1曲しか登場されていませんが、ほかのまんがや映画、CMなどで耳にする曲がたくさんあります。

1.ワルツ第1番変ホ長調op.18「華麗なる大円舞曲」
2.ワルツ第6番変ニ長調op.64-1「小犬のワルツ」
3.ワルツ第7番嬰ハ短調op.64-2
4.即興曲第4番嬰ハ短調op.66「幻想即興曲」
5.練習曲第3番ホ長調op.10-3「別れの曲」
6.練習曲第5番変ト長調op.10-5「黒鍵」
7.練習曲第12番ハ短調op.10-12「革命」
8.練習曲第23番イ短調op.25-11「木枯らし」
9.前奏曲第15番変ニ長調op.28-15「雨だれ」
10.夜想曲第1番変ロ短調op.9-1
11.夜想曲第2番変ホ長調op.9-2
12.舟歌嬰ヘ長調op.60
13.子守歌変ニ長調op.57
14.マズルカ第5番変ロ長調op.7-1
15.ポロネーズ第3番イ長調op.40-1「軍隊」
16.ポロネーズ第6番変イ長調op.53「英雄」



幻想即興曲

正式名称は「即興曲第4番 嬰ハ短調 Op.66」。ショパン自身はこの曲を出版せず、死後、ショパンの友人が勝手に「幻想即興曲」というタイトルをつけて出版しました。ピアノ教室や発表会での人気曲のひとつ。「のだめカンタービレ」4巻の番外編では小学生ののだめが引きこなしていますが、決して並の小学生が弾ける曲ではないようです。

ピアノ発表会名曲集BEST~上級編~
オムニバス(クラシック) シフ(アンドラーシュ) バッハ ボレット(ホルヘ) メンデルスゾーン ルプー(ラドゥ) シューベルト アシュケナージ(ウラジミール) シューマン
ユニバーサルクラシック (2000/04/01)
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おすすめ度の平均: 5
5 懐かしい思い出

このように、「上級編」のCDに収録されていることからも伺えます。


参考:
ショパンウェブ
ショパニストへの道~ショパンを極めよう~
ショパンな部屋
フレデリック・ショパン Wikipedia

ラフマニノフ

セルゲイ・ラフマニノフ(1873~1943)

ロシア出身のピアニスト、作曲家。後にロシア革命のときにアメリカに亡命し、アメリカで没する。

背が高く、巨大な手を持っていたとされ、マルファン症候群という遺伝子疾患のため異常に手の指が長かったと言わる。そのためピアノの離れた鍵盤にも余裕で届く指をもって、後世のピアニストが発狂するような難曲を次々と作曲した。

若い頃モスクワ音楽院にて学び、ロシアの音楽家としてはチャイコスフキーの後継者的な存在。詩的でロマンティックな旋律は人気が高く、たびたび映画のテーマ曲、またテレビCMの音楽としても使用されている。


ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 op.18
ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 op.30


全文を読む:ラフマニノフ